アルツハイマー型認知症とは

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認知症患者の半数以上がアルツハイマー型認知症

原因疾患であるアルツハイマー病は
人類最大の敵と言われています。

世界中で患者が増えていますが、
先進国の中でも急増している日本にとっては切実。

認知症による行方不明者が1万人を超えていることがわかり
社会問題となっています。

今や4人にひとりが認知症となる高齢化社会を迎えるにあたり、
アルツハイマー病について知っておくことは必要です。

 


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アルツハイマー病は、脳が萎縮する病気です!

脳の側頭葉と呼ばれる部分の海馬の脳神経細胞が減ることから始まり、
大脳の後半部(側頭葉、頭頂葉、後頭葉)の萎縮が次第に進んでいきます。

 

一般に70歳を過ぎてから発症し、
男女比は2:3で女性患者が多く見られます。

発症してから死亡までの期間は平均5年と言われていますが、
元々健康な体の人で10年以上という例もあります。

 

アルツハイマー型認知症の症状は
どのような経過をたどるか見ておきましょう。

 

アルツハイマーといえば“記憶障害”

最も初期の症状としては
学習能力が落ちて新しい事を覚えられないということが始まり。

何度も同じ事を言う。
置き忘れやしまい忘れが目立つ
少し前のこと、聞いたばかりの事を忘れる
物の名前や人の名前が出なくなる。

こうした記憶障害は老齢によるもの忘れと思われがち。
若い人でも忘れっぽい人はいますしね。

 

 

両者の違いはどうわかるのでしょうか?

すんなり出てこないだけで、
ヒントが与えられると思い出す場合は単なるもの忘れ。

昨日食べたものを思い出せないことがあっても
夕食をとったことは覚えています。

しかし
アルツハイマーが疑われるもの忘れでは、
食事をしたこと自体を忘れてしまいます。

 

そして
日付がわからなくなる
薬の管理が出来ない、飲み忘れるなど
日常の生活に支障が出てきます。

でももの忘れはあるものの、
料理を作ったり、身だしなみを整えるなど
生活に支障がない場合は「軽度認知障害」という段階。

軽度認知障害の段階で、運動や知的活動、友人とのコミュニケーション、
食事の工夫など適切な対策を講じれば認知症への移行を
遅らせることができるそうです。

 


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やがてもの忘れが激しくなり、
自分のいる場所がわからなくなる、
徘徊を始める、という段階になると介護が必要になります。

自分の妻や子供など人物が分からなくなる

大幅な運動機能の障害が出れば寝たきりになります。

アルツハイマー型認知症はこのように
数年から十数年かけて進行していきます

 

アルツハイマー型認知症の原因は
未だはっきりとはわかっていません。

ひとつの原因として言われるのが
脳の中にたまる“アミロイドβ”と“タウ”というタンパク質

アミロイドβが脳全体に蓄積すると、
神経細胞が変化・脱落して脳の働きが低下、
脳の萎縮が進行する、と言われています。

そしてこのアミロイドβの蓄積が始まるのは発症の25年前

 

仮に70歳でアルツハイマー型認知症を発症したとすると、
45歳から脳の変化は起き始めているということです。   Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)ガーン

さらに、
15年前から“タウ”という別のタンパク質が増え始め
神経細胞を破壊し始めます。

“海馬”という記憶の中枢にタウは溜まります。

やがて海馬が萎縮すると記憶力は低下します。

この間、アミロイドβが溜まり始めても、
タウが溜まり始めても自覚症状は全くありません。

発症の5年ほど前に軽いもの忘れがあるものの
老齢によるもの忘れと思われます。

その後海馬の萎縮が進行し、
記憶力の低下が進み、
アルツハイマー型認知症を発症します。

(丸く囲んだ部分が海馬です。
脳全体の萎縮も進んでいます。)

 

こうして長い時間をかけて進行するアルツハイマー型認知症、
まだ若いから大丈夫、と安心してはいられません。

若いうちから、生活習慣病にならないように
健全な食生活や運動を心がけることが大切です。

 


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