認知症の初期症状 お金のこと

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認知症になるとさまざまな症状が出てきますが、
初期症状で家族がとくに困る問題に“お金”のことがあります

お金のことを全くわからなくなるのは重症の段階。

初期にはお金のことはきちんとわかっています。
預金通帳のこともわかっています。

買い物もできて、支払いもできます。


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しかし
まだ大丈夫!と思って放っておくと
大変なことになっていたりします。

初期だからこそしっかりサポートする必要があるのです。

認知症の初期症状で出てくるお金の問題とは
次のようなことです。

● 財布・通帳・キャッシュカード・印鑑を置き忘れる。
家の中でならいつか見つかりますが、
銀行やお店で失くしたら大変です。

● 計算が難しくなる。
買い物をしたとき、細かなお金で支払えなくて
大きなお札を出す。
結果、財布にはやたら小銭がたまっています。

● 支払いをしたかどうかわからなくなる。
二度支払うこともあります。

● 財布を盗まれたと言う。
家族をさえ疑います。

認知症の初期では普通に社会生活を営むことができるので、
周囲の人は認知症だと気づかないことが多いものです。

でも
このような状況を何度か見かけると
周囲の人も「おかしい!」と感じます。

親しくしている近所の人やお店だったら、
そのことを家族に知らせてくれたり、
その後は気をつけて見守ってくれたりします。

しかし
問題は相手が悪意を持っている場合。

悪徳商法や振り込め詐欺にあわないか心配です。

論理的な思考力も落ちてくるので
騙されやすいのです。

私の母の場合、
訪問販売・買取にあっていました。

 


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ある日
いつもしている指輪が見えませんでした。

どうしたのか尋ねると「売った」と言います。

“訪問買取”、“押し買い”という手口で
貴金属を強引に安値で買い取る商法です。

調べてみると他にもなくなっているようでした。

名刺も領収書も何も残されていません。
どこの誰なのか母は覚えていません。

やられた!

母の持ち物、貴金属をきちんと管理していなかったのが失敗!
もう後の祭りです。

 

またある日
高価な健康サプリメントが置いてありました。

開封されていますが、
前に購入したものも3個残っています。

いつも飲んでいるのか尋ねると
「あんたが飲むんでしょ?」

って、どういうこと?

腹立たしい思いで探してみると
置き薬会社の領収書がありました。

そこに電話して置き薬の薬箱を引き取ってもらい
二度と来ないように依頼しました。

 

いずれの場合も
相手が認知症であることを承知の上で商売したのでしょう。

本当に腹が立ちますが
これくらいの被害はまだ良い方かもしれません。

振り込め詐欺の被害にあわないうちに手を打つことにしました。

何度もじっくり危険性を説明して、

通帳・印鑑、証券類は私が管理することにし、
日々の生活費を2,3万ずつ渡すことにしました。

財布の中にお金があれば母は安心するようでした。

ときどき思い出したように
「自分でお金おろすから通帳返して」と言います。

そしたら財布の中身を確認させて
日々の買い物に十分間に合うことを納得させ、

必要が生じたら代わりにおろしてきて渡すことを
丁寧に説明します。

今のところ
これで納得してもらっています。

家族を「泥棒!」呼ばわりする人もいるとか。
家族にとっては悲しくて辛いことです。

それでも
お金のことは重大問題に発展してからでは遅いので、

医師や介護専門員に相談するなどして
辛抱強く対応していく必要がありますね。


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